旧香川県立体育館の現状構造の性能評価に関する意見書 20250904

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令和7年9月4日   香川県教育委員会教育長 殿 旧香川県立体育館再生委員会 委員長 長田慶太  印  旧香川県立体育館の現状構造の性能評価に関する意見書  拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。  さて、8月28日に行われた教育委員会・保健体育課及び香川県総務部営繕課との話し合い(以下、「話し合い」)の場で報告いたしました構造の現況評価に関し、8月25日の知事定例会見における『4本の柱が大地震時に持たない』とのご答弁、ならびに9月1日の同会見における『考え方に違いがある』とのご評価について、下記のとおり意見書を提出いたします。  まず、8月4日付追加資料における田中准教授の考査、および8月26日に実施した旧香川県立体育館再生員会時に示された斉藤公男教授のご意見を参照しても、構造に関しては本来「解釈の違い」が生じにくい分野であることを申し添えます。  次に、平成25年(2013年)に取りまとめられた「耐震診断報告書」では、当該建物の弱点把握を目的として、X・Y軸の二次元(2D)簡易モデルが用いられており、当該解析は4本の柱に水平力を負担させない前提で行われた結果であることが確認されています。したがって、知事発言にある「4本の柱が持たない」との評価には根拠がございません。 加えて、その簡易モデルにおいても構造判定はB判定、かつIs≒0.5と記載されており、4本の大柱に一部(⒑~20%程度)の力の流れを与えれば、建築基準法に規定された耐震基準を満たす数値を示すはずです。 にもかかわらず、当該モデルが「簡易モデル」である点を精査しないまま、事実誤認に基づく過大な解釈がなされ、本来の「B判定:危険性がある」を、あたかも「A判定:危険性が高い」であるかのように表現し、県民に不要な危機意識を喚起するような言論が繰り返されていることは、甚だ遺憾に存じます。 この事実関係は「話し合い」においても報告済みであるにもかかわらず、「考え方の違い」との整理のもと入札を続行し、解体に向けて進むことは、日本の建築史のみならず香川県政の歴史においても重大な過誤となりかねないと強く危惧いたします。私どもは、こうした事実誤認を踏まえ、昨年12月の議会一般質問において「有識者による再検証」を提言いたしましたが、未だ取り上げられないまま現在に至っております。  このままでは、仮に建物が消滅したとしても、将来に大きな遺恨を残すことは避けられません。何を後世に残すべきかについて、改めて丁寧な再考と、有識者による再検証の実施をご決断くださいますよう、強くお願い申し上げます。  敬具


令和7年9月4日
香川県教育委員会教育長 殿

旧香川県立体育館再生委員会
委員長 長田慶太

旧香川県立体育館の現状構造の性能評価に関する意見書

拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、8月28日に行われた教育委員会・保健体育課及び香川県総務部営繕課との話し合い(以下、「話し合い」)の場で報告いたしました構造の現況評価に関し、8月25日の知事定例会見における『4本の柱が大地震時に持たない』とのご答弁、ならびに9月1日の同会見における『考え方に違いがある』とのご評価について、下記のとおり意見書を提出いたします。

まず、8月4日付追加資料における田中准教授の考査、および8月26日に実施した旧香川県立体育館再生員会時に示された斉藤公男教授のご意見を参照しても、構造に関しては本来「解釈の違い」が生じにくい分野であることを申し添えます。

次に、平成25年(2013年)に取りまとめられた「耐震診断報告書」では、当該建物の弱点把握を目的として、X・Y軸の二次元(2D)簡易モデルが用いられており、当該解析は4本の柱に水平力を負担させない前提で行われた結果であることが確認されています。したがって、知事発言にある「4本の柱が持たない」との評価には根拠がございません。

加えて、その簡易モデルにおいても構造判定はB判定、かつ *Is≒0.5と記載されており、4本の大柱に一部(10~20%程度)の力の流れを与えれば、建築基準法に規定された耐震基準を満たす数値を示すはずです。

にもかかわらず、当該モデルが「簡易モデル」である点を精査しないまま、事実誤認に基づく過大な解釈がなされ、本来の「B判定:危険性がある」を、あたかも「A判定:危険性が高い」であるかのように表現し、県民に不要な危機意識を喚起するような言論が繰り返されていることは、甚だ遺憾に存じます。

この事実関係は「話し合い」においても報告済みであるにもかかわらず、「考え方の違い」との整理のもと入札を続行し、解体に向けて進むことは、日本の建築史のみならず香川県政の歴史においても重大な過誤となりかねないと強く危惧いたします。私どもは、こうした事実誤認を踏まえ、昨年12月の議会一般質問において「有識者による再検証」を提言いたしましたが、未だ取り上げられないまま現在に至っております。

このままでは、仮に建物が消滅したとしても、将来に大きな遺恨を残すことは避けられません。何を後世に残すべきかについて、改めて丁寧な再考と、有識者による再検証の実施をご決断くださいますよう、強くお願い申し上げます。

敬具

*注釈:Is値(構造耐震指標)とは、建物の耐震性能を評価するための指標です。建物の強度や粘り強さ、形状、劣化状況などを総合的に考慮して算出されます。この指標の値が大きいほど、地震に対する建物の安全性が高いことを意味し、香川県では0.54以上で倒壊の危険性が低いと評価されます。

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